2006-01-01から1年間の記事一覧

風土―人間学的考察 (岩波文庫)

まだ途中。ちと早かったか。メモ ・人間の根本構造 1*個人であり社会であること 2*空間性と時間性を持つこと 3*風土性と歴史性 ・モンスーン域に住む人間は湿気と熱さに苦しむ。しかし、それに対抗心はよびおこされない。湿気は太陽が海の水を運び、大地の植…

MBTIへの招待―C.G.ユングの「タイプ論」の応用と展開

ユングのタイプ論をわかりやすく展開させたもの。ふむふむ読める。 ・4つの軸 外向Extraversion-内向Introversion 感覚機能Sensing-直感機能Intuition 思考機能Thinking-感情機能Feeling 判断的態度Judging-知覚的態度Perceiving ・メデシン・ウィール アメ…

眼の冒険 デザインの道具箱

考えを浮遊させるのには良い書。 メモ ・日本文化は垂直より水平、縦より横の文化。かつて横ストライプはあったが縦ストライプはなかった。横を重視する社会だった。 ・ 縦ストライプは室町時代に海外貿易によってもたらされた。輸入品を島物とよび、そこか…

善の研究 (岩波文庫)

日本初の哲学書。物質とは、精神とは、意識とは、意志とは、思惟とは、実在とは の上に成り立つ善、愛、宗教。 メモ ・要するに経験の意味とか判断とかは他との関係を示しているに過ぎない。経験者の内容を豊富にするのではない。 ・意味とか判断とかを生ず…

還元主義を超えて―アルプバッハ・シンポジウム′68 (1984年)

ジャン・ピアジェ(発達心理学) ポール・Aワイス(生物学、発生学、分子生態学) アーサー・ケストラー(思想オーアガニスト、ジャーナリスト) の論考がおもしろかった。 ・「サイバネティクス」 コミュニケーションと制御に関する理論。情報伝達とフィー…

新編 東洋的な見方 (岩波文庫)

深い。。。どこまでも。メモ ・「老子」 玄之又玄げんのまたげん ・欧米人の根本は父、東洋人の根本は母。父は力と律法と義、母は無条件の愛。 ・禅とは、抽象の極限と思われるものを、日常生活そのものの上に具現するもの。 ・色即是空、空即是色 色は有形…

脳のなかの幽霊 (角川21世紀叢書)

すごい角度で脳と身近な疑問を結びつけている。面白い。 メモ ・「JBホールデン」世界がくちはてるとすれば、それは驚異がなくなったときではなく、驚異を感じる心がなくなったときだ ・チフス患者は焼きたてのパンの匂い。風疹はむしったばかりの鶏の羽の匂…

しぐさの人間学

しぐさって文化的背景が大きいのだろうけど、もっと突っ込んでいけば人間の本質的な部分が見えてくると思う。もう少し突っ込んでほしい。 それと文章的には簡単な漢字がひらがなで書かれていて少し読みにくい。自分も気を付けよう。 メモ ・「角の手」 初期…

意識とはなにか―「私」を生成する脳 (ちくま新書)

やさしい問題を難しい問題として捉えることで、やさしい問題がよりリアルに感じられる。 メモ ・「哲学的ゾンビ」 現代科学は人間をあたかも哲学的ゾンビであるかのように扱っている。客観性を根源とする限り、そう扱わざるを得ない。 ・心と脳、精神と物質…

社会学入門―人間と社会の未来 (岩波新書)

考えるときのスパンは大切だと思った。着眼大局、着手小局。Think Globally,Act Loacaly.メモ ・「フロイト」 超自我と名付けた良心 良心の声は両親の声 「マルクス」 自己とは他者である。 ・見田宗助 自我の起源―愛とエゴイズムの動物社会学 ・世間の荒波…

なぜITは社会を変えないのか

社会とテクノロジーとを融合する際の障害について示唆している。翻訳が悪いのか、内容は充実しているのだけど意味が伝わりにくい文章になってしまっている。 メモ・社会的、政治的、経済的システムはゆっくりと直線的に成長するが、テクノロジーは幾何学的に…

健康ブームを問う (岩波新書)

健康はブームなのではなくて、なぜ死ぬのか、アッ病気なんだとわかった時代があって、次になんとか生き延びようとした時代があって、次に病気にならないようにしようとする。つまりは人の価値観が変わってきたということ。 メモ ・命は三つのつながりで守ら…

バイオポリティクス―人体を管理するとはどういうことか (中公新書)

どこから生命なのか。受精卵とか体外受精とかES細胞とかの問題なのだろうか。地球も活きているという人もいるし、それは人間の自己満足に過ぎないのだろう。たとえそれが法律になったとしても。 メモ ・バイオエシックス=生命倫理 バイオポリティクス=生命…

経済成長がなければ私たちは豊かになれないのだろうか (平凡社ライブラリー)

「会社勤めは金に雇われた奴隷」 この言葉が刺さる。会社を否定するわけではないけど、仕事が楽しくないヤツは会社にいるべきではない。 メモ ・日本のほかに平和憲法を持っている国コスタリカ。国内の軍事クーデターが起こり独裁政権をつくらないようにする…

お医者さん―医者と医療のあいだ (中公新書 208)

1970年に書かれたもの。これからの医療をどうするか書かれていて全うなことだと思うのだが、現在2006年。医療業界の流れの遅さを感じる。 メモ ・フランスの諺 「医者は山のような墓をつくる」 ・漢書 「病ありて治せず中医を得」 ・日本の諺 「医者も若死に…

IT医療革命―病院ビッグバンによる医療地図激変のパラダイム・シフト

社会保障までもアメリカ化(自由競争化)していいのだろうか。自由経済の中で「機会の平等」が真理であれば、病の結果しかたなく受ける診療は「結果の平等」が求められているのでは。ほんとうにそれでいいのだろうか。 メモ 1973 全米病院協会 患者の権利章…

日本を創った12人 (後編) (PHP新書 (006))

後編メモ大久保利通 ・農水省なら農業を保護すること、文部省なら教育を普及させることこそ大事だと思っているから熱心に働く。権限意識がなくなりオレの仕事はたいしたことはない、とおもいはじめたら働けない。これ官僚に限ることではない。渋沢栄一 ・今…

統合医療のすすめ―治る力を呼びさます

西洋医学とは別の世界を、うまく西洋医学とくっつけようという試み。昔からある病へのアプローチと現代医学とはくっつかないものか? メモ ・Holistic=全体論的、バランス ギリシャ語のholos全体が語源で派生語にwhole全体、heal治癒、holy聖なる、health健…

頼れる医者に出会いたい

金目的ではない医者が増えないかな。そんな医療を受けたいな。 メモ ・日本の世論 読売新聞社世論調査部 信頼度調査 新聞が37%、病院29%。アメリカは病院82%。 ・医者のプロ条件 1ability実力を備えていること 2affabiliy患者に優しく、人間性を備えてい…

誰も書かなかった日本医師会

「自由」をベースにしたアメリカ社会保障と「平等」をベースにした日本社会保障。 どちらも両極端にならず、中庸な保障ってできないものだろうか。 メモ ・家庭医とは厚生省が推進するファミリードクター。家庭医は医療国営に繋がる懸念があると医師会は反対…

日本を創った12人〈前編〉 (PHP新書)

日本文化が創られるときのポイント。 美意識とか政治スタイルとか日本独特の感覚は何処から生まれたか。 メモ 聖徳太子 ・和をもって貴しとなす 習合思想 神道 仏教 儒教の三位一体思想 ・和魂洋才 和洋折衷 ええとこどり ・日本はトップが指導しないから、…

サイン・シンボル事典

眺めるに良し。創造するに良し。

サイエンス・パラダイムの潮流―複雑系の基底を探る (丸善ライブラリー)

視点が高く、広い。科学全般のパラダイムを見るにはこのくらいの視点の高さが必要なのだろう。 メモ ・「黒崎政男」 神学 → 哲学 → 自由学芸(科学)→ テクノロジー ・「西周」 にしあまね サイエンスを科学、フィロソフィを哲学と造語した人。 ・科学の語源…

考えることの科学―推論の認知心理学への招待 (中公新書)

心理学が科学的に考えようとすると、数学的統計に頼らざるを得ない。ここで認知心理学の限界。 数学的概念にはないものが心理(思考、意識)にはあると思うが、ここは脳科学にバトンしてしまった。 メモ ・「スキーマ」 ある対象について持っている概念的な知…

脳と創造性 「この私」というクオリアへ

脳科学的におもしろい部分が例え話を交えながらわかりやすく書かれている。こういう入門書もあり。 メモ ・「アインシュタイン」 独創性は個人にしか宿らない。 ・堅苦しい結果論よりも、まずは精一杯生きることが大切。 ・自然界の形態 フラクタル 中谷宇吉…

化粧せずには生きられない人間の歴史 (講談社現代新書)

化粧は何のためにするのか人類学的に捉えるとおもしろい。 メモ ・抑圧のなかにあるキリスト神学と抑圧のなかで本源的蓄積を可能にしたマルクス資本主義は、同じ穴のむじな。 ・形而上学化した一神教、権力の発生、国家の形成、資本主義形成、科学の発達 こ…

科学は不確かだ!

リチャード・ファインマンのスピーチをおこしたもの。1章、2章はまずまず。3章は雑談っぽい。 メモ ・法則とは推測、未来への外挿にすぎない。 ・宗教の側面3つ 形而上学的側面 倫理的側面 霊感的側面 ・大問題、我々はこれをなすべきか?を分けると、こ…

対称性人類学 カイエ・ソバージュ 5 (講談社選書メチエ)

人間の本質的な部分に何があって、どう変化してきたか、著者の言いたいことが明確な本。 メモ ・対称― 非対称 二項操作― 非二項操作 部分―全体 神話―科学 ・三次元―高次元 クラインの壷 ・「イグナシオ・マッテ・ブランコ 」分裂症研究で、対称の原理を理論…

感情の心理学―自分とひととの関係性を知る手がかり

心理学の限界を感じる。心をモデル化して語られても、それが是か非か判断できてない。 「誰々はこういった、誰々はこう考えた 」で終わる。 メモ ・理性と感情のバランスのある健康な発達を願う親より、知的発達のみに重点をおき、親の夢や希望の実現を願う…

楽しみの社会学

レジャーと仕事。レジャーは楽しく、仕事は辛い と思っている方にはお奨め。 メモ ・楽しさを満足する行動理論は、行動科学であろうと経済学であろうと、決して満たされない。しかし、遊びは動機づけ。対象がなんであろうと楽しさに変換できる潜在意識を開花…