眼の冒険 デザインの道具箱

考えを浮遊させるのには良い書。


メモ
・日本文化は垂直より水平、縦より横の文化。かつて横ストライプはあったが縦ストライプはなかった。横を重視する社会だった。
・ 縦ストライプは室町時代に海外貿易によってもたらされた。輸入品を島物とよび、そこから縞しまという字が生まれた。
・自然で対称性が保存されるもの それは水辺の風景、逆さ富士。でもこれは上下の関係だけ。左右の対称は鏡のような人工物。見かけないものへの好奇心が対称性が好まれる理由の一つか。
・「魔方陣」 マス目全てに一から順に数字が打たれている方陣。縦横斜めどの数字の列を足しても総和が同じになる。これを使って作図すると面白い。
・魔方陣は中国の古典、三才圖會が最初。陰陽五行説にしたがった洛書と呼ばれる方位図。
・文字の冗長度の研究によると、アルファベットの識別優位部は右上半分。つまり最低右上が書かれていれば判読できる。
・20世紀末、透明ということばが目立ってきた。それは透明でないこと、ブラックボックス化、複雑さの逆説的証。
マルセル・デュシャン
・嫁入りの儀式は平安時代から。成人した男以外を神と人の境界にいる存在とみなした。江戸時代は女性が鬼であった。くらくなってから女が来る儀式。
・「レイ・バードウィッスル」 ラバノーテーション 人の動作や表情を記号化したもの
アインシュタイン λラムダ項なる宇宙定数を作って静止宇宙論にした。
 アレクサンダー・フリードマンはλ項を無視して膨張する宇宙論に導いた。
 ジョージ・ガモフは膨張宇宙論からビッグバン理論を導いた。
・216 216=6の3乗=2の3乗×3の3乗=3の3乗+4の3乗+5の3乗 映画CUBEの立方体は26の3乗 仏陀の足跡に関係する数字216 216は3次元のかぎ。
・間 の旧字は日が月だった。戸の隙間から月灯りが差し込む情景からの意。
・ローマアルファベットが26文字になったのは16世紀。11世紀Wがノルマン人のルーン文字にあるW音が加わった。15世紀ローマ数字の止めマークとしてJが加わった。16世紀UとVを区別してUが加わった。
12世紀、パリ大学のような大学が整備され、文献検索、分類が確立。目次が付け加えられ、アルファベット順が導入。
16世紀、裁判所で個人認証をアルファベット順に。
ギリシャ語の疑問文は前後をセミコロン;ではさむ。;が?に変形した説。
 ラテン語の勝利はIO。これが変形して!になった説。
 ダ・ビンチの逆文字は暗号化をたくらんだのではなくて、校正原稿にして本を出版したかった説。
・SOSは1912年にタイタニックが初めて使って、1999年に廃止。
・「エドワードTホール」 「かくれた次元」 プロクセミック
・コンラート・ローレンツナチス党員で人種改良政策を引っ張っていた。
フーコーはゲイでエイズで死亡した。
・衣食住の食の欲求が進展して、火を使って食物に対する認識がかわり、それが食文化、料理革命になり、畑を開墾するようになり、農業が始まり、都市がつくられ、環境が破壊される。イモムシがキャベツの葉を食べるのを見ると、食べられていない葉より食べられた葉のほうが汚く感じる。イモムシは食べるだけでなくフンをして土に栄養を返す。人間の感情が良し悪しを決めているに過ぎないかもしれない。