考えることの科学―推論の認知心理学への招待 (中公新書)

心理学が科学的に考えようとすると、数学的統計に頼らざるを得ない。ここで認知心理学の限界。
数学的概念にはないものが心理(思考、意識)にはあると思うが、ここは脳科学にバトンしてしまった。


メモ
・「スキーマ」 ある対象について持っている概念的な知識をモデル化したもの。
・「アルゴリズムヒューリスティックス」 アルゴリズムは必ず正解がある計算手続き。 ヒューリスティックスは必ず正解するわけではないが早く正解を見

つけられるうまいやり方のこと。
・情報処理方法二つ。知識と文脈から推理するトップダウン処理、知覚情報から推理するボトムアップ処理。ボトムアップはパターン化できるが知識や文脈

は無理。ここがコンピュータにできないところ。
・推理、推論は自己を守りたがる。
・推論は期待に導きかれる。こうあってほしい と思う方向に考えが浮かぶ。自分の考えにあっていること、自分に都合が良いこと。
・推論は他者に同調する。これみんな文脈から派生する感情の動き。