感覚

*動きが心をつくる──身体心理学への招待 (講談社現代新書)

精神と身体の次元をつなぐマップ。 行動主義ともちがう、ちょっとスピリチュアルな考え方。・漢字を思い出す実験。手を動かせる群と動かせない群では差がある。手の記憶。身体記憶。 佐々木 ・デカルト 精神には懐疑を、実行には信念を。 ・確かなものは、覚…

美について (講談社現代新書)

美について 今道友信 かなり難しく書いてあるけれど、美についての考えるべき要素は大枠記載記載されていると思う。memo ・芸は本当は『ウン』という音の農業用語で、雑草を刈るという意味。藝は種子を植え付けるという意味であるから、芸術は藝術と書くべき…

サブリミナル・インパクト―情動と潜在認知の現代 (ちくま新書)

前著「サブリミナル・マインド」を読み直すべし。 以降メモ ・感動 小説が何百ページもかけて伝える感動を音楽は数分で伝える。富士山は一瞬で伝える。 感動の質の問題。 ・言語、音楽の起源は同じガオーです。情動の表出としてあります。音楽のほうが感情を…

音楽を「考える」 (ちくまプリマー新書)

雑談ライク。これくらいの雑談ができる人がまわりに居たら楽しかろう。メモ・クリアドリウム四科の意 数学、音楽、幾何学、天文学 数学は数そのものを、音楽は時間を、幾何学は空間を、天文学は時空間を扱う。 ・和声学と音楽的な美。興味。 ・マルセル.デ…

ちょっと本気な千夜千冊虎の巻―読書術免許皆伝

違う世界を覗きたいなと思ったときに眺めるように読む本。違う世界の扉がズラリならんでいる。 memo・本を食べるように読む、ワインを飲むように読む、百メートルを走るように読む。 ・ウィトゲンシュタイン 語りうることは明瞭に語られうるが、言えないこと…

身体化された心―仏教思想からのエナクティブ・アプローチ

ざっと読み。認知科学者の経験主義回帰。 memo ・認知とは、心的表象である。 ・認知科学の概念チャートはおもしろい。 ・世界はいかにして存在するか、我々とはなにか、我々はいかにして世界を知るようになるか そう、この問いに答えを! ・この本、エナク…

内臓のはたらきと子どものこころ (みんなの保育大学)

小さい子どもがいる人に読んでほしい本。memo ・コップを見て丸いと感じる。これはサルには見られない。子どものころの舐め回しの生命記憶が根強くある。 ・ここからそこまての距離感も、エッチラオッチラ這った運動の生命記憶。すべての感覚と運動が生命記…

DNAに魂はあるか―驚異の仮説

視覚的知覚を、心理学、脳科学、神経生理学の側面から描いている。意識ってなんだろう。 メモ ・ウィリアム・ジェームズ 思考 思考が個人的意識の一部になる。思考には注意が伴う。 ・ジャケンドフ認知心理学者 意識は知覚から引き出されるものでもハイレベ…

魂(ソウル)から心(マインド)へ―心理学の誕生

19世紀の話が主。形而上学と哲学と心理学と生理学と医学と精神物理学と・・・・いろいろ認知科学の基がある。 メモ ・チャールズ・ダーウィンの祖父エラズマス・ダーウィンは心理学者だった。 ・メスメリズム 1774年、メスメルは痙攣の発作に苦しむ女性を…

眼の冒険 デザインの道具箱

考えを浮遊させるのには良い書。 メモ ・日本文化は垂直より水平、縦より横の文化。かつて横ストライプはあったが縦ストライプはなかった。横を重視する社会だった。 ・ 縦ストライプは室町時代に海外貿易によってもたらされた。輸入品を島物とよび、そこか…

還元主義を超えて―アルプバッハ・シンポジウム′68 (1984年)

ジャン・ピアジェ(発達心理学) ポール・Aワイス(生物学、発生学、分子生態学) アーサー・ケストラー(思想オーアガニスト、ジャーナリスト) の論考がおもしろかった。 ・「サイバネティクス」 コミュニケーションと制御に関する理論。情報伝達とフィー…

脳のなかの幽霊 (角川21世紀叢書)

すごい角度で脳と身近な疑問を結びつけている。面白い。 メモ ・「JBホールデン」世界がくちはてるとすれば、それは驚異がなくなったときではなく、驚異を感じる心がなくなったときだ ・チフス患者は焼きたてのパンの匂い。風疹はむしったばかりの鶏の羽の匂…

意識とはなにか―「私」を生成する脳 (ちくま新書)

やさしい問題を難しい問題として捉えることで、やさしい問題がよりリアルに感じられる。 メモ ・「哲学的ゾンビ」 現代科学は人間をあたかも哲学的ゾンビであるかのように扱っている。客観性を根源とする限り、そう扱わざるを得ない。 ・心と脳、精神と物質…

サイン・シンボル事典

眺めるに良し。創造するに良し。

楽しみの社会学

レジャーと仕事。レジャーは楽しく、仕事は辛い と思っている方にはお奨め。 メモ ・楽しさを満足する行動理論は、行動科学であろうと経済学であろうと、決して満たされない。しかし、遊びは動機づけ。対象がなんであろうと楽しさに変換できる潜在意識を開花…

ヒトの発達とは何か (ちくま新書)

赤ちゃんから学ぶ、人間の本質。 メモ ・赤ちゃんの随意運動の順番は1追視 2首すわり 3腕を顔に持っていくハンドリガード、手をじっと見つめる 4手足と体幹をまげて足をなめる 5腹這いで上肢を反らす 6体を垂直にすると床をピョンと蹴る 7寝返り ・随意運動…

共感覚者の驚くべき日常―形を味わう人、色を聴く人

本文もおもしろいが、第2部のエッセイが非常におもしろい。情動と理性の科学哲学的思考。 メモ ・共感覚 Synesthesis ・失語症は、人間にとって言葉が高次機能であることの証。言葉は思考に繋がっているのだから、失語症になったヒトはどうなるの? ・自分の…

Design rule index―デザイン、新・100の法則

デザインの法則、というより人間の本質(クセ)の解説書。 メモ ■視覚・感覚系 ・「グーテンベルク・ダイアグラム」 情報に対する視線移動の法則 ・「共通運命」 同じ方向に動いている要素は、互いに関連していると感じる。 ・「近接効果」 近くにある要素同士は、…

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

5回泣きました。母に電話しました。

赤ちゃんには世界がどう見えるか

発達心理学の観点から、新生児の認知特性、感覚特性、心理、自覚を語った本。 眉唾だな〜と思ったところがたくさんあった。 特にアインシュタインの相対性理論の光の速さCを取り上げながら時間と空間認知を、新生児の脳の情報伝達の早さと絡ませながら語っ…

なぜ美人ばかりが得をするのか

進化論・芸術的美意識を通して、美しいとは何かを知るための本。 ・シンメトリな動物は高い成長率と繁殖能力をもち、寿命もながい。 ・くびれたウエストは、ヒップに対するウエストの割合0.7であり、マリリンモンローもオードリーヘプバーンも0.7 ・普遍的な…

人はなぜ感じるのか?

生物学的進化の帰結としてのアフェクト・感情・情動を考察した本。 感銘を受けた文章の抜粋。 ・糖分は単純に美味しいと感じる。 しかし、甘さは砂糖分子の性質ではない。それは進化で生じた脳の創発的性質である。ありは甘さを感じているわけではない。 ・…

ゾウがすすり泣くとき―動物たちの豊かな感情世界

多くの動物行動学者は、動物に感情があるということを学術的に論じたくないようだ。動物に感情があることを認めるということは、動物の感情に共感し、さらにその感情が人間のもつ感情と同等のものであることを客観的に論じなければならない。犬がご主人に尻…