ヒトの発達とは何か (ちくま新書)

赤ちゃんから学ぶ、人間の本質。


メモ
・赤ちゃんの随意運動の順番は1追視 2首すわり 3腕を顔に持っていくハンドリガード、手をじっと見つめる 4手足と体幹をまげて足をなめる 5腹這いで上肢を反らす 6体を垂直にすると床をピョンと蹴る 7寝返り
・随意運動とは、大人の自由意志を基準に作られた言葉。思った運動をすることである。赤ちゃんは思ったことを伝えることができないので随意運動という概念をあてはめられない。
・赤ちゃんの原始反射 モロ反射 把握反射 自動歩行反射 対称性緊張性頸反射
・赤ちゃんの原始反射がおわったあとに出てくる姿勢反射 パラシュート反射 陽性支持反射
・腰椎麻酔 感覚神経が脊髄に入るところにする。麻酔が脳に行ってしまうと、感覚がなくなるだけでなく、意識を失う。外からからの感覚がなくなっても内の意識は残る気がするが、そうではない。意識が存在するためには外からのたえまない刺激が必要。
・言語は子育てという困難な事業を成し遂げるために発達したのかも。
チンパンジーのビキは、パパ、ママ、カップの語句をしゃべれた。チンパンジーのカンジやゴリラのココは、数百のサイン言語を使用できた。
・動物の情報伝達手段 1意味をもった叫び声 2ボディランゲージ 3主旋律とバリエーションからなるさえずり
ローレンツ ティンバーゲン 動物のことば 動物の個体同士の関係には4つある。 1配偶関係 2親子関係 3集団生活関係 4敵対関係
・多くの人間は、左半球に言語中枢があり、右耳が効き耳。小さい音を澄ませて聞くとき、どちらに手をあてがうかで効き耳がわかる。新生児は右から母親の声を聞かせたほうが乳を早く吸う。
・新生児が人の顔に強く反応するのは生得的。顔認識ニューロンの存在。
井深大 胎児から
チェンバレン 科学的説明は不可能でも事実は事実。というより事実こそがすべてであって、実のところ科学的説明などどうでも良い。
井深 現代科学は物質としての脳しか頼るところがなく、それがために心を語るのに脳を引き合いに出すから混乱する。