サブリミナル・インパクト―情動と潜在認知の現代 (ちくま新書)
前著「サブリミナル・マインド」を読み直すべし。
以降メモ
・感動
小説が何百ページもかけて伝える感動を音楽は数分で伝える。富士山は一瞬で伝える。
感動の質の問題。
・言語、音楽の起源は同じガオーです。情動の表出としてあります。音楽のほうが感情を揺さぶるという意味で直接的だね。
・マキャベリ的知性とは
人間の持つ高度な知的能力は、複雑な社会的環境への適応として進化した、という仮説。
「マキャベリ的」という言葉は「自己の利益のみを関心事として、目標の実現のために手段を選ばず行動する」といった強いニュアンスを持つ。
・親近性と新奇性 デザインの肝。「一歩先」とは少し違うか。レッドシアターみたいな「よくあるシチュエーション+奇天烈お笑い」
★・フォトリアリズム
スーパーリアリズム
・感覚増幅とか感情増幅、デフォルメUI
・癒し系、ゆるキャラ、スローライフ、田舎生活がポスト情報過多時代新潮流ではない。神経システムと環境は訓化順応して共進化する。
・シュワルツ著なぜ選ぶたびに後悔するのか
モノの豊かさの裏側で、心理的な孤立感無力感はどこからきているのか?
解釈1。選択する、コントロールしている経験が増えて、それ以上を期待する。刺激の過剰と同じ。「もっともっと症候」
解釈2。単に多い選択肢が大きな自由を意味していない。あの時こうしていたらと言う後悔があり満足は得られない。
・広告の効果のレベル
1、論理的な認知レベル
この商品の良いとこはここで他社よりこんだけ良い。って。
2、意味ネットワーク、連想記憶レベル
ブランディング、イメージ戦略
3、記憶レベル
知名度なじみ深さ。単純接触効果
・原因帰属の問題
試験の成績が悪いのは自分のせいか先生のせいか。これで後々の行動が変わる。
選択の正当化の問題
どっちも魅力的な二つから一つ選んだ場合、選んだほうを正当化する理由を見つけて次の機会もそっちを選ぶ。
・2つの報酬系
1、オペラント条件付け的な外からの報酬
2、感覚すること自体の内部的な報酬。例えばTVを見続ける。音楽が手放せない。ゲームにはまる。
・快適とはなにか
「よしなに」とりからってもらうこと。「くるしゅうない。よきにはからえ」
いちいち判断や確認を求められずあちらがわでやってくれる。
責任もとってくれる。こっちは導かれるままに振る舞うのみ。現代の快適性はさりげない制御である。
・マクドナルドの硬い椅子を座布団で抵抗する。情動や生理的反応への攻撃を情動や生理的反応で返す。