心理

意識とはなにか―「私」を生成する脳 (ちくま新書)

やさしい問題を難しい問題として捉えることで、やさしい問題がよりリアルに感じられる。 メモ ・「哲学的ゾンビ」 現代科学は人間をあたかも哲学的ゾンビであるかのように扱っている。客観性を根源とする限り、そう扱わざるを得ない。 ・心と脳、精神と物質…

考えることの科学―推論の認知心理学への招待 (中公新書)

心理学が科学的に考えようとすると、数学的統計に頼らざるを得ない。ここで認知心理学の限界。 数学的概念にはないものが心理(思考、意識)にはあると思うが、ここは脳科学にバトンしてしまった。 メモ ・「スキーマ」 ある対象について持っている概念的な知…

化粧せずには生きられない人間の歴史 (講談社現代新書)

化粧は何のためにするのか人類学的に捉えるとおもしろい。 メモ ・抑圧のなかにあるキリスト神学と抑圧のなかで本源的蓄積を可能にしたマルクス資本主義は、同じ穴のむじな。 ・形而上学化した一神教、権力の発生、国家の形成、資本主義形成、科学の発達 こ…

感情の心理学―自分とひととの関係性を知る手がかり

心理学の限界を感じる。心をモデル化して語られても、それが是か非か判断できてない。 「誰々はこういった、誰々はこう考えた 」で終わる。 メモ ・理性と感情のバランスのある健康な発達を願う親より、知的発達のみに重点をおき、親の夢や希望の実現を願う…

楽しみの社会学

レジャーと仕事。レジャーは楽しく、仕事は辛い と思っている方にはお奨め。 メモ ・楽しさを満足する行動理論は、行動科学であろうと経済学であろうと、決して満たされない。しかし、遊びは動機づけ。対象がなんであろうと楽しさに変換できる潜在意識を開花…

人を賢くする道具―ソフト・テクノロジーの心理学 (新曜社認知科学選書)

認知科学、認知心理学者ノーマンが語る道具としてのソフトウェア。 メモ ・アーティファクト≒概念モデル≒メタ表現≒メタファ ・「シモン」 問題を解くとは、解が自然に浮かびあがるように問題の表現を作ることにほかならない。 ・サイコロ 表現がまずければ、…

新訳版・思考と言語

子供の発達過程が気になったので読んで見ましたが、「子供の発達過程」を考えるということは、「生物の発達過程」を考えることに繋がることに気づいた書。 メモ ・「ピアジェ」 子どもが自己中心的、利己主義的な本能を避けようと努力する転換時期は7、8歳。…

暗黙知の次元 (ちくま学芸文庫)

物理化学・社会科学者が、思考・知の暗黙領域を哲学的に模索する書。科学の倫理・科学では語られない・暗黙的知を解く。 メモ ・知っている と できる の差、対象を知っているKnowing What と方法を知っているknowing how の差にあるものが暗黙知である。 ・…

知の体得―認知科学への提言

認知心理学の短所を包括し、そこに認知科学の到来の経緯をわかりやすく書いた本。 メモ ・こととしての「いま」が未来へ、過去へと拡がりをもったとき、それは時間と呼ばれ、またそれが空間に拡がりをもったとき、それは風土と呼ばれる。 ・われわれは知的分…

自由は進化する

決定論、進化論、唯物論などを説きながら自由と責任について語った本。 自由と責任は進化の過程で作られた。 デネットの本は、回りくどい比喩的論述が多くて読みにくい。好きではない。

赤ちゃんには世界がどう見えるか

発達心理学の観点から、新生児の認知特性、感覚特性、心理、自覚を語った本。 眉唾だな〜と思ったところがたくさんあった。 特にアインシュタインの相対性理論の光の速さCを取り上げながら時間と空間認知を、新生児の脳の情報伝達の早さと絡ませながら語っ…