都市/建築フィールドワーク・メソッド (10+1 Series)

挿絵がいい。創造を掻き立てられる。

メモ
・優れたフィールドワークには、優れた方法論、プロセスが隠されている。それを知りたい。
・現地の経験に基づくデータの集積がフィールドワーク。調査項目、質問紙票による数量データはフィールドワークに縁遠い。それはそうだが両方の眼で観る必要性は感じる。
・フィールドワークとは、内部からの視点と外部からの視点をあわせもつ主体となるためのプロセス。儀式。
文化人類学がやってる民族学的なフィールドワークって、最小単位で考えるならば、自分と他者に還元されるわけで。自分とは何か、アイデンティティを見つけだすには他者との関係を観て、比較をして始めて何かが立ち上がってくる。でもその眼、視点、観点は、共通認識のある枠から離れることはない。できない。
・鳥の眼と虫の眼 マクロ視点とミクロ視点
ケヴィン・リンチ 都市のイメージ 都市の構成要素は5つだと。移動路パス 境界エッジ 地区ディストリクト 結節点ノード 目標ランドマーク
心理的な地理地図を描くと面白いかも。ペンフィールドのホムンルスみたいな地図。新宿を中心に活動してる人はやたら新宿近辺だけ詳しく大きい。駅近辺だけ詳しく書いてある。
 と思ったら、最後の挿絵にあった!山手線の挿絵はおもしろいね。
クリストファー・アレグザンダー 都市はツリーではない
・日本の祭りはみこしを担いで町をねりあるく。そこに中心点、ノードはない。欧州の祭りは広場を中心とし、点から外へ向かう。
・フィールドワークとは、思考と現実の間を耕す作業である。野良仕事だ。
・建築探偵団 九つの心得 藤森照信
 1*探偵は目玉の勝負と心得るべし
 2*建物は手で見るをもって上とす
 3*細部はなめるべし、眺めるべからす
 4*一軒に一句、歌を詠むべし
 5*写真は全景を忘れるべからず
 6*服装は平均をもって旨とす
 7*上を向いて歩くべし
 8*門があったら入るべし
 9*犬が来たら逃げるべし

再解釈すると、、、
 1*何事もセンスが勝負と心得るべし
 2*実際に体感することに勝るものはない
 3*調査を怠るな、現実の細部を捉えよ
 4*感じたことを一言で例え、記憶に残せ ネーミングの妙
 5*全体と部分のバランスを考えよ
 6*身のたけは平均を良とす
 7*上を向いて歩くべし
 8*とりあえずやれ
 9*戦うな、戦えば相手が敵となる
・高円寺 成長の終焉、進歩の終焉、清潔の終焉。価値観の変化が感じられる町。
・ホームレス主義 =古いこと、汚いこと、スローであることを善とする。
 マイホーム主義 =新しいこと、清潔なこと、スピードが早いこと
  この価値観の変化!
・普通のデザインでもあった、じべたに座り、しゃがむ文化の復活。汚い、スローの復活。