脳と身体の動的デザイン―運動・知覚の非線形力学と発達 (身体とシステム)

新生児の研究はおもしろそうだ。人間の本質が隠されているようで。

memo
・リミットサイクルアトラクタ ある安定した振動を保つ。外乱があって一時的に大きくなったり小さくなったりしても、いづれバランスを保って基に戻る構造。

2変数の微分方程式で表せる。
・「ウィナー」 フィードバック制御理論
・大脳皮質は歩行運動に関わってない。中脳のある部分が歩行を誘発している。ネコを使った実験で間脳を切除して大脳への連絡を断つ。それから中脳に電気を流すと、ネコが歩く。強い電気にするとギャロップになる。
・神経系、身体が相互作用するから歩ける。学習できる。身体からの引き込みも大事。
パーキンソン病は、大脳基底核の障害でそれは中脳歩行誘発野の上位に位置する。歩行への影響がある理由。
・脳のバインディング問題 機能分化していると考えられているモジュール同士がどのように統合しているのか、という問題。
ヒエラルキーというアナロジーが脳でも成立するか?もし違う構造だったら、認知、学習、推測などの思考プロセスの新しい分野が開ける。
・ジェネラルムーヴメント 新生児の動きを観察すると、どんなカテゴリにも分類できない奇妙な動きがある。成人はやらない動き。
・新生児は赤や緑は識別できるが、青色は数か月たってからでないと識別できない。ものの奥行き知覚は三ヶ月以降。
ピアジェ的考え 構成主義 全てのモジュールは始めから生得的に備わっていて、成長するに従い統合する。
ギブソン的考え ゲシュタルト主義 全てはモジュールではなく始めから統合されていて、成長するに従い分化する。