メディア・セックス (集英社文庫)

サブリミナル効果について、事例がたくさん載ってる本。ヒトの視覚の未開の地って感じです。
サブリミナル よりはヒトの文化の形成ついて知りたくなった一冊。


メモ(メディア・レイプ)
・知覚の柔軟さは、仲間集団のなかで一辺化される。集団帰属意識、価値観、行動へと誘導される。消費者へのこのような条件付けは、大衆芸術や大衆文化を通して行われているので、気づきにくい。
・心理学の理論は時代の社会経済、政治、宗教、文化に影響されてきた。
・「アインシュタイン」われわれが何を見るかは、仮説によって左右される。

ネオフィリア―新しもの好きの生態学 (ちくま文庫)

「スーパー・ネイチャー」を書いた動物生態学者ワトソンがブルータス誌に連載した文章をまとめたもの。深くは突っ込んでいないので、読み物としてさらっと読めるが、内容は考えると深い。


メモ
・「ライオンとトラ」 ライオンは生まれつき怠け者。トラは新しいもの好き。人間は新しもの好き。ネオフィリックである。そこに人間の成功の秘訣がある。
 トラはスペシャリストタイプで何か一つに特化している。アリクイのような特性で進化してきた。
・「アインシュタイン」 この世に関してもっとも不可解なのは、世界が理解できるということだ。
・精神を持つわれわれが在るからこそリアリティの最終的な形が在る。言い換えれば、精神はすべて世界のうちに在る。
・「コラス・ハンフリー」 人間の進化は、道具を使ったり、火を使うことのほかに、もっと重要なことがある。それは、周りにいる人間たちと密な関わりを持てる点である。人間ね人間たる由縁は、他者を意識し理解しあえること。
・われわれは五感という極めて狭い窓を通してしか外界を見られない。
・文字を知った人間は、自分の経験をページに書かれた言葉のように順々立てる。人生を左から右へ、或いは上から下へと、構築する。
・われわれは自然界の音など聞いてはいない。自然界の音とわれわれが発する音が干渉しあって生ずるパターンに反応しているだけ。
・音に敏感な動物は左右非対象な耳を持っている。例えばフクロウは片耳が高い位置にあり、大きく、前寄りに付いている。左右の入力が違うので外界の音位置を察知しやすい。
・死を呼ぶ周波数7ヘルツ機
・われわれは眼や耳ばかりでなく、脳で見たり聞いたりする。物事を種類やパターンで分類し、既に制限されている入力情報をさらにふるいにかけ、意味を見い出す。つまり意味のある感覚にするのが脳。
バクテリアには、北、南に常に進行するものがいる。カタツムリは北半球南半球いづれにおいても潮の干満のリズムに合わせて行動する。
・地球上のわれわれみな、太陽の活動周期に合わせて絶えず変化する磁場のなかで暮らしている。
・心電図 筋電図 サーミスタ、皮膚電気抵抗 脳波計を利用して自律神経を可視化して、自律神経を意識的にコントロールできるようにするバイオフィードハック。
・北半球では、11、12月より5、6月に生まれる傾向がある。
・人間は、団体やクラブ、サークルと他の種類と協力関係や絆を結ぶことを好む。人間の関心の幅広さ、好奇心、冒険心、創造心、遺伝的打算に挑戦する意志が試されるときがくる。
・「ジョン・ウィーラー」 われわれはここに存在する。とすれば宇宙はいかなるものであるべきか。 つまり、われわれがここに存在するというだけで、存在しない場合とは違った結果になるということ。 私はここに存在する。だから、積極、消極に関わらず、その関係性を意識して行動したいものである。「私は関係ない」では済まない。
・動物に車輪がないのは、単に、われわれが車輪を持ったゾウを想像できないからにすぎないかもしれない。
・「リンネ」「自然の体系」 分類体系法、科学技術をもたらした思考法の産みの親。