ホロン革命

ニューサイエンスな人たち、Fカプラ、Lワトソン、Mファーガソンのバックボーンになっているサイエンスライターが書くホロン(不変のルール、規律、枠組み、ヒエラルキー、原理原則)。


メモ
・ホロンとは、部分として全体の構成に関与すると同時に、それぞれが一つの全体・自立的まとまりを持つ単位。細胞のようなもの。階層性をたもている。原子<分子<細胞内小器官<細胞<組織<器官<ヒト<家族<社会<国<地球<太陽系<銀河系 みたいな。
・合理的思考と不合理な信念の慢性的対立、人類史をつらぬく妄想傾向、科学と倫理の成長曲線の差。これらの原因が脳の成長過程にある。情緒的行動をとる旧皮質、知的行動をとる新皮質。これらの機能の配線が2、3本足りないから!
・人類の苦悩は、その並外れた献身心、貢献心にある。我が祖国のために死をもいとわず、の精神。
・部分と全体 全体はありえないから、より大きな部分を捉えるためのヒエラルキー
・規準はゲームの規則を定め、戦略はゲームの流れを決定していく。すべてはヒエラルキーの中で。
・自分のこざっぱりしたヒエラルキーが、端部の開いた壮大な存在のヒエラルキーのごく一部しか扱っていないことを忘れるな。
・すべてのホロンは正反対の顔をもつ。ひとつは大きな全体の一部として機能する統合傾向。もうひとつは独自の自律性を保とうとする自己主張傾向。好ましいのはこの二つがバランスがとれていること。
・統合と自己主張 部分性と全体性 従属性と自律性 向心性と遠心性 協力と競合 利他主義と利己主義
・自己主張傾向は自己保存のため、統合傾向は現在と未来のために働く。
・情緒の三次元 第一に衝動の生物学的起源、第二に衝動に付帯する快不快の度合い、第三に自己主張と自己超越の両極。
・「パスカル」 人間は天使でも悪魔でもない。しかし天使として振る舞おうとすれば人間は悪魔に変わる。
・人間は自己超越の気まぐれな大義名分のために進んで人を殺し、自ら命をたつ。
・集団に基本的に必要なのは、信条デアリ、信仰システムの共有であり、結果的に生じる行動の規準である。
・創造性の根底にあるプロセスの本質は結合の活動である。それまで分離していた知識と体験の領域をまとめる作業である。
・笑いはHaHa反応、わかった!という創造の反応なAha!反応、美的体験の喜びはAh・ ・反応。
・笑いは交感神経、泣きは副交感神経。
・自己主張情緒はHaHa反応、自己超越情緒はAh・反応。利他的、自己超越情緒の基本要素がみな涙を誘う。
・創造性の基本的動機は探求衝動である。詩人は言語を操作しているのではなく、言葉の持つ感動的、描写的力を探求している。
・天才の独創性とは、科学家、芸術家同様、ありふれた対象や事象を新しい光で眺めて隠れた結びつきを発見し、それまで無視されてきたリアリティに注意を移行させること。
・我々は創造的で意欲的な集団である。常に新しい未来をみつめ、努力を惜しまない。
・「キーツ」 美は真なり、真は美なり それがこの世で汝らの知るすべてだ。そして汝らに必要なのは、知ること。
・ネオダーウィニスト−生物学的進化〜偶然の突然変異と自然選択。心理学行動主義者−ランダム試行と強化 この二つは類似する。
・種の進化の本質は、種の保存、すなわち子孫を残すことである。
・進化は新たな形態を生み出すたけではなく、新しいタイプの行動やスキルを創造する。
・「ラマルク」「ラマルキアン」 獲得形質とは種に不可欠な需要に対応する改良のこと。ラマルクはそれが親から子孫へと遺伝によって継承される といった。突然変異を主張するダーウィニアンと対立する理論。
・無秩序から秩序へ シュレーディンガーは「負のエントロピー」と、ジェルジは「シントロピー」と、 ベルクソンは「生命躍動」と、ボルトレックは「漸進進化」と、ホワイトは「形態原理」と呼ぶ。