メディアの法則

マーシャル・マクルーハンの長男エリック・マクルーハンがマーシャルを引き継いで書上げた人工物の法則。


メモ
・反転 強化 衰退 回復
・それは何を強化し、強調するのか
 それは何を廃れさせ、何に取って代わるのか
 それはかつて廃れてしまった何を回復するのか
 それは極限まで押し進められたとき何を生み出し、何に転じるのか
・ロゴス理性は宇宙と万物の形相因であり、それらの本質やゲシュタルトの原因である。
・本物の芸術家は「人類のアンテナ」である。
・見える ということは、ただ視覚からインプットされた刺激であって、それに左右される空間認識は視覚による偏見を大いに受けている。空間や時間の相対性を考える場合、これに惑わされることなかれ。
・視覚の相対性は、ゲシュタルトが物語る。
・対象を名付けることは、詩を少しずつ解き明かすときの喜びの4分の3を捨ててしまう。それは暗示されなければならない。 マルメラ全作品集
ニュートンは聴覚的な間と地が科学の進歩を妨害すると見ていた。
・「ハイデカー」 立て−組とは、現実を役立つものとして仕立てながら、人間を立たせてゆく人間の本質的部分。ゆえに、人間の枠組のなかでは、現実は少なからず役立つものと成る。
・「クルーグマン」テレビを見ている脳波は、のろくアルファ波がでる。完全に受動的で、本を読む脳波と異なる。メディアは、この右脳反応を利用して、イメージを形づくり、人の振る舞いや考え方を決定する。
・左脳−線形的−科学的    右脳−同時共鳴的−芸術的
・間とは、右脳的には同時共鳴世界の中ですんなり受け入れられる。左脳的には論理的に、連結され、満たされ、橋渡しなければならない空間であり、やっかい。
・本・識字は極めて左脳的。マンガは左右両方を活用した新しいメディア。幼児がマンガ、テレビに集中するのは、脳へのインパクトが大きいから。
・幼児には絵本が創造的右脳を育むことは広く知られたこと。しかし、マンガは社会的に良し、とされない。それは何故か。この社会が左脳の線形社会でできているから。マンガばかり読んでいると、左脳社会についていけない人間になってしまいますよ、ということ。しかし、新しいメディアの時代は、まさに右脳の同時共鳴性がベースとなりつつあり、右脳ニュータイプを必要とされている。絵、写真、映像、音楽といったイメージングを料理する一流シェフが必要。左脳から右脳へのメディアパラダイム変換。
・近代のテクノロジーの地は電子的で同時的、右脳的であり、東洋的である。旧西洋世界は、手続き、政治、法制度においても線形的、左脳的である。
・「エドワードTホール」 人間が手を加えた人工物は、人間の感覚や機能の拡張物である。
マクルーハンがいうテトラッドは、合目的的な変化のステップである。変化を進化と言ってもいいかもしれない。強化、衰退、回復、反転の状態は宇宙の自然な営みとしての法則であろう。
ホワイトヘッド「科学と近代世界」19世紀の偉大な発見は発見の技術の発見である。
・「ヴィーコ」 人間文化の本質のなかには、あらゆる民族に共通するひとつの精神言語が必ず存在するに違いない。その証拠が諺、つまり世俗的知恵の格言のなかに、本質がある。