渋沢栄一の論語講義

・知るものは好むものに及ばず、好むものは楽しむものに及ばず。
・衣食住楽がないと人間は生きて行けない。論語では楽を趣味としている。
・なんでもかんでもこなせるというのは、聖人の本道ではないが、それができるくらいの様々な経験がある人でないと本当の聖人にはなれない。
・仁はもっと身近にある。
 自分が立ちたいと思ったら、まず他人を立たせてやり、自分がてにいれたいと思ったら、まず人に得させてやる。
・和と同は違うのだ。和は煮物のようなもの。砂糖、醤油、酢、水と火加減。立派な人間はこれを味わい豊かな気分になる。琴の弦が同じ音だったらおもしろみなかろう。
・韓退之 1日の計は鶏の鳴き声にある。一生の計は少年時代にある。
孟子もうし 性善説の人。人間と動物は本能という点では同じで、その上に理性の萌芽があって人間になる。
 荀子じゅんし 性悪説の人。理性の萌芽は存在しない。ただ、教育、躾によって人間らしくなる。
 孔子こうし 最初に善も悪もない。知恵が発達すれば善へ、発達しなければ悪へ進む。人のもともとの素質にそれほど違いはない。
・視る、観る、察する、の三段鑑定法